○美郷町事務処理規程
平成16年10月1日
訓令第1号
目次
第1章 総則(第1条―第4条)
第2章 公文の形式(第5条―第9条)
第3章 意志決定の手続(第10条―第13条)
第4章 職務権限及び責任処理(第14条―第22条)
第5章 文書の取扱(第23条―第36条)
第6章 雑則(第37条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この規程は、役場における起案等事務処理についての基本的事項を定めることを目的とする。
(事務処理の原則)
第2条 事務処理に当たっては、適正かつ迅速に行い、常にその能率の向上を図らなければならない。
(総務課長及び事務所長の職務)
第3条 総務課長(大和事務所にあっては事務所長)は、この規定に基づいて、適正かつ迅速に事務処理が行われるよう常にその指導改善に努めなければならない。
2 総務課長にあっては、各課の事務処理状況を、事務所長にあっては各班の事務処理状況を、少なくとも年1回調査するものとする。
(帳票等の種類)
第4条 帳票等の種類は、美郷町文書取扱規程(平成16年訓令第12号)第10条に規定する帳票をいう。
第2章 公文の形式
(公文の種類)
第5条 公文の種類は、次のとおりとする。
(1) 条例 地方自治法(昭和22年法律第67号)第14条の規定により制定するもの
(2) 規則 地方自治法第15条の規定により制定するもの
(3) 告示 管内の全部又は一部に公示するもの
(4) 訓令
ア 訓令(甲) 所管所又は職員に対し指揮命令するもの
イ 訓令(乙) 所管所又は職員に対し指揮命令するもので、公表しないもの
ウ 内訓 機密に属する事項を所管所又は職員に対し命令するもの
(5) 指令 団体その他のものに対し、処分の意思を表示するもの
(6) 辞令 職員の任免等を行うもの
(7) 通達 所管所又は所属職員に対し、一定の事項を指示するもの
(8) 通知 前各号に規定するもののほか、意思を表示し、方針を指示し又は事実を通知するもの
(1) 条例、規則、告示及び訓令には、その区分に従い、町名を冠し、番号はその制定の順序に従い、令規番号簿によりつけること。
(2) 指令には、文書の記号表(別表第1)による記号に、「指令」の字を冠し、文書件名簿により番号をつけること。
(3) 内訓には記号を冠しないで、令規番号簿により番号をつけること。
(4) 前3号以外のものには、記号をつけ、秘文書にあっては、記号に「秘」の字を冠するものとし、番号は、その記号の区分により発生順序に従って文書発送件名簿によりつけること。
(5) 証明及び許認可等の文書には、文書の記号表による記号に、その区分に従い、「証明」又は「許可認可」等の字を冠し、証明件名簿又は、許認可件名簿によりつけること。
2 前項の番号は、令規番号簿にあっては、毎年1月から起し暦年により、文書発送件名簿等にあっては、毎年4月から起し、会計年度によりそれぞれ更新するものとし、事件が完結するまでは、同一の番号を使用するものとする。
(公文の署名)
第7条 公文の署名は、すべて町長名(特に必要があるものは町名)を用いなければならない。ただし、県内地方公共団体又は諸団体その他に対して発するもので、軽易なものについては副町長名、特に軽易なものについては課長名(事務所長を含む。)を用いることができる。
(押印)
第8条 発送文書には、公印を押し、重要なものについては、契字印で起案書と割印しなければならない。ただし、文書の性質上必要でないと認められる場合は、公印及び契印又は契印のみを省略することができる。
2 前項に規定するもののほか、公印の使用については、美郷町公印規則(平成16年美郷町規則第21号)の定めるところによる。
(公文の書式)
第9条 条例、規則、告示、訓令(甲)及び訓令(乙)のうち適当と認めるものの書式は、公文書式(別表第2)による。
2 前項によらない訓令(乙)、内訓、指令その他の公文の書式は、美郷町文書の左横書き実施要領(平成16年美郷町訓令第11号)による。
第3章 意思決定の手続
(情報の提供)
第10条 職員は、つねに諸情勢を察知し、町の行政に関する情報(以下「情報」という。)を入手したときは、速やかに口頭又は文書をもって上司に報告しなければならない。
2 決定者は、職員が適切な情報の提供ができるようその方針等を明示し、又は情報の提供が容易にできるよう必要な指導を行わなければならない。
3 課長(事務所長を含む。)は、自ら収集し、又は報告された情報のうち決定関連があると認められるものについては、自ら当該担当者に指示し又は上司に報告しなければならない。
(決定書等の作成)
第11条 決定者は、収集した情報に基づき起案責任者を指定して、目標、方針及び計画を示し決定書案の作成を命ずるものとする。
2 起案責任者は、前項の命を受けたときは、決定書案を自ら作成し又は当該事務担当者に作成させるとともに、当該案件が他の課の事務に関連するときは、総務課長若しくは担当課長と協議調整を行わなければならない。この場合において、起案責任者が必要があると認めるときは、決定者の承認を得て別に協議調整を行う者を指定することができる。
3 軽易又は定例に属する案件については、前2項の規定にかかわらず上司の命を受けることなく、当該事務担当者が決定書案を作成することができる。
(起案責任者)
第12条 起案責任者は、決定者が町長又は副町長であるときは課長(事務所長を含む。)、課長であるときは係長とする。
(協議調整及び合議)
第13条 協議調整は、原則として起案責任者と同等の職と行うものとする。ただし、必要がある場合は、上位の職と行うことができる。
2 協議調整は、電話連絡、会議その他口頭によって行うものとする。ただし、別に定めがある場合又は特に承認、確認等の必要がある場合は、決定案を送付して合議するものとする。
3 協議調整が不調の場合は、決定者が自ら調整に当たるものとする。
第4章 職務権限及び責任処理
(職務権限の行使)
第14条 各職の職務権限は、自らこれを行使しなければならない。
2 各職は、職務権限を行使するに当たり、直属の下級職を超えて直接命令し、又は直属の上級職を超えて直接報告する等命令系統をみだすおそれのある行為をしてはならない。
3 各職は、法令、条例、規則等の例規、予算、その他の規定及び基準に従いその職務権限を行使しなければならない。
4 各職は、他の職位の職務権限を尊重し、互いにその職務権限を侵してはならない。
(意思決定に係る責任の明確化)
第15条 意思決定に関し、決定者は、決定について起案責任者は決定書案の作成及び協議調整について(協議調整を指定された者は、当該協議調整について)、決定書案を作成した事務担当者は、当該決定書案の作成について補助した作業内容について、それぞれ責任を負うものとする。
(会議の主宰者及び構成員の責任)
第16条 会議の主宰者及び構成員は、当該会議の運営及び会議における結果の措置について責任を負うものとする。
(事務の責任処理)
第17条 事務処理の適確化を図るため、各課(大和事務所においては各班。以下同じ。)における配置職員は、次の各号に掲げる場合の当該事務を処理したときは、その処理区分ごとに処理責任者を明示し、その責任の所在を明らかにしておかなければならない。
(1) 多量の事務を不特定多数の職員が分担処理する場合
(2) 事務が特定の職員の処理にとどまらず、他の職位を経て処理される場合
(調整機能の活用)
第18条 町行政の能率的な執行を確保し、効率的な運営を図るため、各課間又は全庁的な事務の執行及び課内(大和事務所においては班内。)各事務執行について調整する機能の活用を図るものとする。
(課長の調整機能)
第19条 課長は、それぞれ次に掲げる事項について調整を行い事務執行体制の能率的な運用を図るものとする。
(1) 各単位事務を共同の事務に結合すること。
(2) 各単位事務の競合及び重複をなくすること。
(3) 特定の事務が共同の目的に寄与するよう必要な活動を行わせること。
(4) 各単位事務が共同の目的を達成するようその相互関係を時間的に調整し、又は単位事務の内容を変更し若しくは職員等の配置換を行うこと。
(各課間又は全庁的な調整)
第20条 各課間又は全庁的な事務執行についての調整は、美郷町庁議等設置規則(平成16年美郷町規則第12号)に規定する執行会議並びに課長会議がこれを行う。
2 前項の会議は、各課内の相互関係の時間的調整及び町行政の重要施策について関係課間の調整並びに課を超えての処理勢力を調整し、基本方向を確定する。
(各課の調整)
第21条 各課における調整は、美郷町庁議等設置規則に規定する課内調整会議がこれを行い、次の事項を調整するものとする。
(1) 各課内の各事務の相互関係を時間的に調整し、当該事務の処理に必要な情報の交換及び伝達をおこなう。
(2) 各課内の各事務の執行に当たって生じた諸問題について補佐及び関係係長又は補佐、出納室長及び係長又は室長の意見を聴取し、協議し、効率的な処理の方法を確定する。
(進行管理及び行政考査)
第22条 行政の能率的かつ適正な執行を確保するため、進行管理及び行政考査を実施するものとする。
2 進行管理の対象は、次のとおりとする。
(1) 町民の福祉に重大な影響のある事業
(2) 予算規模の大きな事業
(3) 国及び県等の指定する公共的建設事業
(4) 執行上障害が予想される事業
(5) 前各号に掲げるもののほか町長が指定する事業
3 行政考査の対象は、町長、会計管理者の権限に属する事務、事業及び各行政機関が所掌する事務、事業全般とする。
第5章 文書の取扱
(起案)
第23条 起案に当たっては、次の各号に掲げる要領によらなければならない。
(1) 起案書は美郷町文書取扱規程に規定する起案用紙を用いること。
(2) 公文書式に従い、使用する用語用字等については、美郷町文書の左横書き実施要領に規定する公用文作成の基準によること。
(3) 起案年月日、起案者、文書の性質、件名及び決裁区分等を記入し、さらに編綴保存するものには、整理番号を、処理期限のあるものにはその期限を記入すること。
(4) 許可、認可、免許、登録等に関するもので、処理期限の定めてあるものについては、起案用紙に赤色符せんをちょう付すること。
2 次に掲げるものの起案に当たっては、起案用紙にかえ、それぞれ当該各号右欄に定める方法により起案することができる。
(1) 定例又は軽易な事項 附せん又は本書の余白に処理案を朱書する。
(2) 成規定例の事項 一定の帳簿又は用紙を用いる。
(3) 軽易な照会又は回答事項 美郷町文書の左横書き実施要領による。
(4) 未報告又は未回答の督促事項 督促用紙を用いる。
(5) 返送文書 美郷町文書の左横書き実施要領による。
(6) 供覧文書 当該文書の余白に供覧と朱書する。
(起案書の記載事項)
第24条 起案書には起案の理由又は説明を記載し、関係法規その他参考となる事項を附記し、かつ、必要な書類を添付しなければならない。ただし、定例又は軽易なものは、そのいずれをも省略することができる。
(取扱区分の表示)
第25条 起案書には起案の際、浄書及び発送の区分を記入し、さらに機密に属するものにあっては袋に納めて「秘」の文字を朱書で表示しなければならない。
(訂正)
第26条 起案書の記載事項を訂正するときは、すべて赤インク又は赤鉛筆を用い、訂正者は必ず訂正箇所に押印しなければならない。
(決裁等の順序)
第27条 起案の決裁若しくは合議又は文書の供覧の順序は、次の各号によるものとする。
(1) 決裁を受け又は供覧する場合には、関係課員に回議の上、係長、課長補佐、課長、副町長を経て町長の決裁又は閲覧を受ける。
(2) 合議する場合には、主務課長に決裁を経てから関係課に合議する。
(合議)
第28条 他の課の所掌事務に関係のある起案は、美郷町事務決裁規程(平成16年美郷町訓令第10号)の規定するところにより合議しなければならない。
2 合議を受けた課は、前条第1号に規定する順序により、速やかに処理し、起案書は主務課又は関係課に回付しなければならない。
3 合議を受けた課において、合議事項に異議があるときは、主務課に協議して調整し、なおその意見が一致しないときは、修正案又は反対意見を記載した附せんを起案書にちょう付して上司に提出しなければならない。
(口頭処理)
第29条 即時完結して原議を残しておく必要のない事案は、口頭をもって処理することができる。
2 前項のほか緊急を要し文書をもってする時間的余裕のない場合は、口頭により上司の指揮を受けて処理することができる。ただし、施行後は速やかに所定の手続をしなければならない。
(機密文書の処理)
第30条 機密文書について決裁を受け、若しくは合議し又は供覧しようとする場合には、主務課長又はその命を受けた者が当該文書を持ち廻りして、決裁又は閲覧を受けなければならない。
2 機密文書は、関係者以外に漏えいしてはならない。
(総務課長への合議)
第31条 起案のうち次に掲げるものは、総務課長に合議しなければならない。
(1) 規則その他諸規程の制定又は改廃に関するもの
(2) 職員の任用退職等人事に関するもの
(3) 法令の解釈及び適用に関するもの
(4) 重要又は異例な契約に関するもの
(5) 訴訟及び不服申立てに関するもの
(6) その他特に重要と認められるもの
(条例原案の送付)
第32条 主務課長は、条例の制定又は改廃を要するときは、その原案を総務課長に送付しなければならない。
(廃案その他の場合の処理)
第33条 起案が廃案となり又は重大な変更を受けたときには、主務課は合議した課にその旨を通知しなければならない。
(決裁済起案書の取扱)
第34条 決裁を終わった起案書には、決裁年月日を記入しなければならない。
(浄写及び校合)
第35条 発送文書の浄写及び校合は、主務課で行わなければならない。
2 浄写及び校合したときは、浄写者及び校合者は起案書の所定欄に押印しなければならない。
(文書の発送)
第36条 決裁済の起案で発送を必要とするもののうち、次の文書は主務課において美郷町文書取扱規程による手続をした後、即日発送しなければならない。ただし、緊急を要しない文書又は特に長文にわたるものであって、浄写に時日を要するものはこの限りでない。
(1) 記号及び番号のないもの
(2) 謄抄本の交付及び諸証明
(3) 許可認可等に関する文書
(4) 郵送及び電報による文書
2 軽易な文書については、前項第1号の手続を省略することができる。
第6章 雑則
(電話等の録取による処理)
第37条 電話又は口頭により通知、照会等のあったときは、その要旨を記録して処理しなければならない。
附則
(施行期日)
1 この訓令は、平成16年10月1日から施行する。
(準用規定)
2 出先機関における事務の処理については、この規定に準じて取扱うこと。
附則(平成16年訓令第56号)
この訓令は、公布の日から施行する。
附則(平成17年訓令第4号)
この訓令は、平成17年4月1日から施行する。
附則(平成18年訓令第3号)
この訓令は、平成18年4月1日から施行する。
附則(平成19年訓令第2号)抄
(施行期日)
1 この訓令は、平成19年4月1日から施行する。
附則(平成26年訓令第4号)
この訓令は、平成26年4月1日から施行する。
別表第1(第6条関係)
文書の記号表
課(室)名 | 記号 | 課(室)名 | 記号 | 課(室)名 | 記号 |
総務課 | 美郷総 | 健康福祉課 | 美郷健 | 大和事務所 | 美郷事 |
企画財政課 | 美郷企 | 産業振興課 | 美郷産 | 大和診療所 | 美郷診 |
定住推進課 | 美郷定 | 建設課 | 美郷建 |
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住民課 | 美郷住 | 出納室 | 美郷出 |
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