薬草
薬草の栽培について
美郷町では農地の遊休化や荒廃を防ぐため、平成23年から薬草栽培の可能性を探り、出荷できる作物として芍薬栽培をひろげることとしました。平成24年からは町がシャクヤク苗の無償配布を行い、栽培面積の拡大を図っています。現在の栽培面積は、出荷用栽培が約2.2ha、将来は10haの栽培面積を目指しています。
薬草栽培取組の経過
2011(H23) | 薬草に関する市場調査 |
2012(H24) |
薬草試験栽培 芍薬苗の無償配布による芍薬栽培普及 防災公園に薬樹を植栽 薬草講座の開催(H24~H26) |
2014(H26) | 薬草加工品開発 |
2015(H27) | 美郷町薬草研究会発足 |
2016(H28) | 美郷町薬用作物生産組合発足 |
2018(H30) | カワラケツメイ契約栽培開始 |
2020(R2) | シャクヤク2.2t出荷 |
美郷町薬草研究会では、薬用作物を用いた加工品の開発、薬草の普及啓発にかかる講座を行っています。加工品は、野草茶、薬草ブレンドティー、エビスグサコーヒー風、おかず味噌などを町内の産直市で販売、講座では、薬草の効果効能についての学習や薬草ブレンドティーづくりなどを行っています。
シャクヤク(芍薬)について
成分は、モノテルペン配糖体ペオニフロリン、安息香酸、タンニンなど中国の薬物書の古典「新農本草経(しんのうほんぞうきょう)」には、シャクヤクの効能については腹痛、知覚異常を除き、刺すような痛みをとり、また発作性の痛みをとり、利尿の効き目があって、神経の安定に良いという記述があります。
シャクヤクは漢方の要薬であり、婦人薬として利用度が最も高く、また、筋肉の痙攣からくるひきつけを和らげ、腹痛、疼痛、下痢などに用います。
栽培データ:実生と株分けの2つの方法がある。実生の場合は根を収穫するには5年程度かかる。湿害を受けないほ場管理が必要。10aあたり2,000株の植栽を行い、収穫量は2,000kg程度が見込まれる。