10月5日~10月18日 2016年国際ワークキャンプ活動記録
10月5日~10月18日 国際ワークキャンプが都賀地域でボランティア活動を行いました!
10月5日~10月18日の2週間、伝統芸能と光の祭典を盛り上げたいと、国内外から7名の方がボランティアに来られました。彼らは『NICE』という国際ワークキャンプを推進する団体を通じ、世界中の数ある候補地の中から都賀地域を選んでやってきました。
キャンパーの紹介
◆あい(日本):このキャンプのリーダー 大学生
◆ようこ(日本):社会人
◆スタン(エストニア):学生
◆エリー(ロシア):社会人
◆ケイト(ロシア):考古学者
◆ブラッド(チェコ):写真家
◆ニコラ(イギリス):ミュージカル女優
そもそも、国際ワークキャンプってなに?
どんなボランティアをするの?
森の手入れ、動植物の保護、有機農業の応援、子ども・お年寄り・障がい者・難民等の方のお手伝い、遺跡発掘や神社・寺の修復、学校やトイレの建設、アートづくり、村祭りの運営など、地域や時代の特色を活かしたユニークな活動がたくさんあります。
どんな人が参加できるの?
特別な資格は必要なく、外国語が話せなくても、海外ボランティア経験がなくても、やる気があれば誰でも参加することができます。世界中から集まるボランティアと、そして現地に住んでいる住民さんで一つのプロジェクトを行います。
都賀地域でのキャンパーの取り組み
キャンパーのスケジュール
10月 5日 来日・宿舎説明
10月 6日 オリエンテーション(日本のルール、町の施設、大まかなスケジュールを説明)
国道にお祭りのノボリを設置
10月 7日 長藤地域の竹を丸ノコで斜め切り ⇒ お宮へ運搬
10月 8日 都賀本郷地域の竹を山から切り出し、丸ノコで斜め切り ⇒ お宮へ運搬
10月 9日 お休み
10月10日 上野地域の竹をお宮へ運搬、地域国際交流イベントを大和事務所で開催
10月11日 大和小学校へ行って国の紹介や交流を行う
夜、3班に分かれて上野・都賀本郷・長藤地域に楽打ち練習へ参加
10月12日 竹灯籠の文字入りオブジェを制作、夜楽打ち練習
10月13日 オブジェ制作のつづき、夜楽打ち練習
10月14日 ≪ 祭り前日 ≫ 会場の竹灯籠準備
10月15日 ≪ 祭り当日 ≫ それぞれの地域で楽打ちに参加、竹灯籠の点火式に参加
10月16日 お休み
10月17日 地域でお世話になった人を招待し、フェアウェルパーティーを開催
10月18日 三江線に乗ってお別れ
ノボリ設置作業の様子
ノボリを組み立てるところから始め、軽トラックで国道沿いの歩道へ運びます。
キャンパーたちは自転車で国道を走りながら、柵にのぼりをくくり付けていきます。
竹灯篭制作の様子
地域の方に教えてもらい、一緒に軽トラック3台分の竹を加工、運搬していきます。
↑これは丸ノコを使って竹を斜めに切っているところです。切るときに竹の粉が舞い、体中が竹まみれ!
重たい竹を抱えて、灯篭のサイズを考えながら切っていきます。
竹の切れ端が跳ねたり、特殊な道具を使用したり中々危険な作業です。真剣に手早く作業を進めます。
↑斜めに切った後、雨が降った時のために、水抜き穴をドリルで開けていきます。
重たい竹を足場の悪い中運んだり、ノコギリやドリルといった道具を使ったりと、重労働かつ集中力の必要な作業です。地域の方と一緒になって、キャンパーたちもヘトヘトになりながら作業を行いました。
文字入りオブジェの制作
キャンパーでお祭りのタイトルが入った竹灯籠を制作しました。みんなドリルを扱うのは初めてなのに
始めて数分で慣れた様子で穴を開けています。
掘り方を教わったり、支柱を立ててもらったり、地域の方の助けを借り、無事設置することができました。
地域・国際交流イベント
地域・国際交流イベントでは、外国の文化や遊びを地域の人に体験してもらおうと、キャンパーたちが自ら内容を考えました。地域の小・中学生、保護者の方が多く来られ、ゲームやクイズなどを楽しみました。
BUNGALOW(バンガロー)
名前を覚えるリズム&ダンスゲームです。
バン・バンガロー♪と歌いながら手拍子&ステップをします。ニコラが会場の誰かの名前を呼びます。
呼ばれた人は自分で考えた動き(例えばくるっと回ってポーズといった動き)をします。
それをみんなで歌いながら真似するというゲームです。さっき呼ばれた人が次の人を呼んで、
全員の名前を呼ぶまで続きます。
名前を呼ばれた人は一斉に注目を浴びるので、恥ずかしくて隠れてしまう子も・・・
みんなで名前を呼んだり真似をしたり、声や体を使って覚えるので距離がグッと近くなりました。
SILENT POST(伝言ゲーム)
チェコ語とロシア語の伝言ゲームです!
1.チェコチーム、ロシアチームに分かれて、それぞれ1列に並びます。
2.それぞれの先頭の人にブラッドがチェコ語、エリーがロシア語でお題を言います。
3.最後に並んだ人が伝言された言葉を発表し、答え合わせをします。
外国語はイントネーションや発音が難しくて、なかなか隣の人に伝わっていきませんでした。
子どもたちも慣れない舌使いや音を必死で聞き取り伝えようと、楽しみながらも集中していました。
PICTIONARY(お絵かきクイズ)
1.2つのチームに分かれて、ようことケイトがそれぞれのチームの一人に日本語のお題を見せます
3.お題を出された人は、ホワイトボードにお題の絵をかきます。声を出してはいけません。
4.チームメンバーは書かれた絵が何なのか「英語」で答えます。
5.お題を当てられたら次の人に交代。5分以内でたくさん答えられたチームの勝ちです。
子ども達はホワイトボードにお絵かきするのが面白かったようです。楽しく英語が覚えられますね。
HANGDMAN(英単語あてクイズ)
お題を出す人が英単語を思い浮かべ、その単語のアルファベットの数だけボードに〇を書きます。
みんなで質問して、A~Zのどのアルファベットが入っているか当てます。質問のチャンスは10回。
答えがAppleの場合、
最初 〇〇〇〇〇 ⇒ 「A」と質問 ⇒ A〇〇〇〇 ⇒「P」と質問 ⇒ App〇〇
となります。なんの単語かわかった人は手を挙げて、答えを言います。
答えを間違えたり、入っていないアルファベットを質問したりするとチャンスが減ります。
これは英単語を知らないと答えられないので、ALTのテイラー先生が子どもたちを手助けしました。
みんな単語を知らなくても積極的に手を挙げて、ゲームを楽しんでいました。
大和小学校へ訪問
大和小学校の全校児童たちにキャンパーたちが出身国の紹介をしたり、児童からの質問に答えたりしました。
キャンパーたちは、美しい景色や著名人などのスライドを見せながら自分の国を紹介しました。外国の様々な景色をスライドで見て、児童たちは「きれい」「すごい」など声を上げて、興味津々で聞いていました。
質問コーナーでは、児童たちが積極的に「日本の食べ物で好きなものは何ですか?」「日本で好きな場所はどこですか?」といった質問をしていました。
質問コーナーが終わったら、ブラッドが「ポイ」という道具を使って光のパフォーマンスを披露しました。ブラッドのパフォーマンスに合わせてニコラがアカペラで「Let it go~イギリスver~」を歌い、児童たちは暗闇でクルクル動く光の玉と、現役ミュージカル女優の生歌に夢中になっていました。
後日児童たちは、テイラー先生に外国のことや国際ワークキャンプのことを熱心に質問したり、学校だよりに載せる作文にキャンパーとの交流について感想を書いたり、外国にとても興味を持ったようです。
外国人キャンパーたちは、学校ごとに指定の体操服があることに驚いていました。私たちの国では当たり前のことでも、国が違えば当たり前ではないのですね。
上野・都賀本郷・長藤地域の楽打ちに参加
キャンパーたちは2~3人のグループに分かれ、上野・都賀本郷・長藤地域で楽打ちに参加しました。
それぞれの地域の伝統的な衣装に着替え、担ぎ大太鼓、小太鼓、摺り鉦、笹を持って町中を歩きます。
練習は夜、仕事を終えた地域の人たちが集会所などに集まり行います。練習期間はたったの3日間!
代々受け継いでいく大事な道具・衣装なので、責任をもって大切に扱うことを最初に約束しました。そこから自分たちで身につけるための帯を巻いていきます。練習には子どもたちも参加していて、大人と一緒になってキャンパーにリズムや動きなどを教えてくれます。
楽打ちの独特なリズム・言い回しは、外国から来たキャンパーたちにはとても難しかったようです。練習を終えて宿舎に戻ってからも、動画や歌詞を見ながら必死で練習していました。
当日は歩きながら家々を回り、太鼓を打ち鳴らしながら歌って、その家の災厄を祓ったり繁栄を祈願したりします。町の人たちは縁側や玄関先で待っていて、やってきた楽打ちの人たちを労います。地域が一体となってこのお祭りを楽しみ、この一年健康で過ごせたことや豊穣に感謝をささげています。
お祭会場準備
お祭り会場に並ぶ、2100本の竹灯籠はすべて、地域の人の手で並べています。
急斜面は土を掘り、竹が倒れないように固定して、1つ1つにキャンドルを入れていきます。
重たい竹を運ぶだけでも一苦労です。地域の人たちと一緒に、泥だらけになりながら作業しました。
午後6時、ボランティアの人たちも駆けつけて、一斉に火を灯していきます。
キャンパーたちの作品にも火が灯り、闇の中にタイトルロゴが浮かび上がっています。
仕事を終えたキャンパーたちは神社に奉納される神楽を見学し、都賀地域の一番賑やかな夜を来場者と一緒に楽しみました。
国際ワークキャンプを終えて、キャンパーたちからのメッセージ
◇あい
美郷のみなさん、2週間という短い時間でしたが、いろんな人に出会えてたくさんの経験ができて、とても嬉しかったです。また帰ってきます。
◇ようこ
2週間本当にお世話になりました。あたたかい人にたくさん出会い、自然豊かなまちで過ごしたこの2週間は忘れられない思い出となりました。本当に親切にしていただき、感謝してもしきれません!!様々な経験をさせてくださって、ありがとうございました!密度の濃い時間はあっという間に過ぎてしまい、美郷を離れるのがとってもさみびしいです・・・。必ずまた、みなさんに会いに帰ってきます!
◇ブラッド(日本語で書いてくれました。原文そのままです。)
美郷町は素晴らしい場所です。2週間は短時間でした。でもとっても楽しかった。美郷に来ることができて本当に嬉しい。初日からあなたたちは私たちにたくさんの事をしてくれました。全部仕事と神楽と楽打ちと光の祭典に関われて嬉しかった。来年絶対に美郷町に帰ってくるように善処します。どうもありがとうございます。
◇スタン(翻訳)
この感謝の気持ちをうまく表現できる言葉が見つかりません。あなた方は私たちのために、多くのことをしてくださいました。そのことにとても感謝しています。一緒に過ごした時間は素晴らしいものでした。この先もずっと心に残り続けるでしょう。ありがとうございました。
◇エリー(翻訳)
◇ケイト(翻訳)
◇ニコラ(翻訳)
私を迎えてくれてありがとう。美郷町は景色が美しく素晴らしい場所ですね。そしてあなた方は親切で、礼儀正しく、素晴らしい人です。私はあなた方にしていただいた全てのことに感謝しています(食べ物も最高よ)。いつかまた戻ってこれるよう願っています。愛と感謝を込めて、ニコラより。
追伸 地域の子どもたちがとってもかわいかったわ!