○バリの町条例
令和6年3月22日
条例第3号
(前文)
私たちの美郷町は、神楽や地域行事などの伝統芸能、山くじらや鮎といった食など「地域に根差した文化を楽しむ心豊かな町」であり、そうした暮らしを通して培われてきた「人と人との結びつきを大切にする町」です。
そして、神楽に代表されるように、頑なに伝統を守るのではなく、柔軟に新たな創造を加えて地域文化を進化させてきました。
このような特質的な風土により美郷町らしい町の活気が生み出されてきました。
1993年(平成5年)に友好姉妹都市提携を結んだバリ島マス村も、ガムランや舞踊、祭、工芸品などの地域文化と地域住民の連帯を大切にする、美郷町と相通じる価値観を持つ村です。
これまで、美郷町とマス村は、草の根の交流を続け、お互いの文化を理解し、親しみ、友好の絆を深めてきました。
そして、マス村を含むバリ島の伝統文化芸術は、西洋芸術との融合をはじめ、伝統を大切にしながらも、常に創造され、洗練され、世界中の人々を惹きつけてきました。
美郷町と親和性の高い気風を持つバリ島の文化を積極的に楽しみ、また、バリ島の文化を愛好する多様な人たちと結びつきの輪を広げ強化する取り組み、すなわち「バリの町」づくりを進めていくことは、美郷町の良さをさらに引き出し、新たな活気を生み出していくことにつながります。
私たちは、ここに「バリの町」を宣言し、物質的な豊かさを超えた「創造性に富んだ心豊かな町」の創造を目指してこの条例を制定します。
(目的)
第1条 この条例は、バリの町づくりに町、町民、関係者等が連携、協力して取り組むことで町の活性化を図り、「創造性に富んだ心豊かな町」の創造を目指すことを目的とする。
(1) 町 町長部局、教育委員会部局その他町の機関をいう。
(2) 町民 町内に居住し、又は町内に所在する学校、事業所等に通学し、若しくは通勤する者をいう。
(3) 関係者 町の施策、事業等の関係者、バリの町に関心を持ち、協力しようとする者その他町と様々な関わりを持つ者をいう。
(4) 来町者 観光、滞在等により、町外から町に訪れる者をいう。
(役割分担等)
第3条 町、町民及び関係者は、次の各号に掲げる事項を基本として、連携、協力してバリの町づくりを推進するものとする。
(1) 町は、町民、関係者、来町者等がバリ文化・伝統に触れ、親しむことができ、バリの町を実感できる施策を推進し、その認知度向上に努めるものとする。
(2) 町民は、家庭、地域、学校、職場等の様々な場において、バリの文化・芸能を知り、楽しみ、また、その魅力を他者に伝える等により、バリの町づくりに参画するよう努めるものとする。
(3) 関係者は、得意・専門分野、可能な事柄等において、バリの町づくりの取組に協力するよう努めるものとする。
(バリの日)
第4条 バリの町づくりについての理解と関心を深め、その魅力の発信と認知度向上を図るため、9月10日をバリの日とする。
附則
この条例は、令和6年4月1日から施行する。