○美郷町災害時要援護者避難支援制度実施要綱

平成25年8月21日

告示第56号

(趣旨)

第1条 この告示は、要援護者避難支援プラン全体計画(以下「全体計画」という。)に基づき、高齢者、障がい者等の要援護者が、災害時等(災害時又はその恐れのあるときをいう。)において、地域の中で避難の支援が受けられる体制づくりのため、必要な事項を定めるものとする

(定義)

第2条 この告示において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 要援護者 支援の対象となる者として、全体計画「2 要援護者の範囲」で定めるものをいう。

(2) 援護希望者 要援護者のうち、個人情報を避難支援者等に提供することに同意し、避難支援の希望を申し出て、援護希望者リストに登録されたものをいう。

(3) 避難支援者 援護希望者の避難を支援する者として、第5条により町長が指定したものをいう。

(4) 関係機関 次に掲げる機関で、町長が委嘱し、又は協定を結んだものをいう。

 江津邑智消防組合

 美郷町消防団

 川本警察署

 社会福祉法人 美郷町社会福祉協議会

(5) 避難支援者等 自治会、民生児童委員、避難支援者及び関係機関をいう。

(要援護者リスト)

第3条 町は、要援護者について、全体計画「2 要援護者の範囲」に規定する情報等を記載した要援護者リスト(一覧表)を作成するものとする。

2 町長は、要援護者リストを、町の各部局が保有する個人情報の電子データを利用して作成するときは、美郷町個人情報保護条例(平成17年美郷町条例第2号)の規定を踏まえ、作成するものとする。

(援護希望者の登録)

第4条 町長は、要援護者のうち援護希望者の登録を、次の方法により、行うものとする。

(1) 援護希望者の募集

前条の要援護者リストを基に、避難支援の希望の申し出を書面により募ること。この場合において、希望を申し出る者は、支援に必要となる個人情報を、避難支援者等に提供すること(この制度の実施上必要な情報に限る。)に同意することを要する。

(2) 援護希望者リストの作成

前号により申し出た者について、援護希望者リスト(一覧のリスト及び自治会並びに民生児童委員の区域ごとのリスト)に登録するものとする。

(3) 働きかけによる援護希望者の把握

自治会及び民生児童委員は、その担当する区域において、援護希望者リストに登録されていない者で避難支援が必要と考えるものについて、援護希望者リストへの登録を働きかけることができるものとする。この場合において、町は、希望を申し出た者を援護希望者リストに登載するものとする。

(4) 避難支援の希望の辞退

援護希望者は、避難支援の希望について、取り下げることができる。この場合において、町は、援護希望者リストからの削除、避難支援者等への提供情報の回収等の所要の措置を行うものとする。

(避難支援者の指定)

第5条 町長は、援護希望者について、次のとおり避難支援者を指定するものとする。

(1) 援護希望者の意思

指定にあたっては、援護希望者の意思をできる限り尊重するものとする。

(2) 避難支援者の条件

次の条件を満たす者とすること。

 災害時等に援護希望者宅等に、容易かつ直ちに行くことができること。

 援護希望者への情報伝達、安否確認、避難誘導等の支援ができること。

 援護希望者、避難支援者等に対し、個人情報(避難支援者であること、連絡先等の避難支援に必要な情報をいう。)を提供することに同意すること。

(3) 避難支援者の同意

避難支援者が、援護希望者の支援を行うことについて、同意を書面で得なければならない。

(4) 指定にあたっての考慮

避難支援者の指定にあたり、次の事項を考慮するものとする。

 援護希望者に対し、複数の避難支援者を指定できるよう考慮すること。

 1人の避難支援者が、複数の援護希望者を担当することは、できる限り避けるよう考慮すること。

(避難支援者による支援)

第6条 避難支援者は、援護希望者に対し、次の支援を行うよう努めるものとする。

(1) 災害時における情報の伝達、安否確認、避難誘導、救出活動等

(2) 平常時の声かけ、見守り、身体状態の把握等

(個別計画の作成)

第7条 町は、援護希望者リストに登録した者について、個別の支援計画(以下「個別計画」という。)を作成するものとする。

2 町は、前項の個別計画の作成に当たり、避難支援者等の協力を得て、必要な調査を行うものとする。

3 個別計画は、全体計画「4 要援護者の把握と情報の収集・共有の方法 3)収集する情報」に規定する情報を掲載するものとする。

4 町は、個別計画について、援護希望者、その家族等に提示するものとする。

(個別計画の変更等)

第8条 支援希望者、その家族等は、個別計画に記載された内容について変更があったときは、速やかに町に届け出るものとする。

2 町は、前項の届け出等により、個別計画の変更内容を確認したときは、速やかに個別計画を変更し、避難支援者等に連絡するものとする。この場合において、避難支援者等は、変更前の個別計画を直ちに町に返還するものとする。

(援護希望者の情報提供)

第9条 町長は、避難支援者等に対し、援護希望者の避難支援に必要となる情報(当該避難支援者等が行う活動又は業務に必要な情報)について、次のとおり提供するものとする。

(1) 自治会及び民生児童委員

援護希望者リスト

(2) 避難支援者

個別計画(避難支援に必要な部分とする。)

(3) 関係機関

援護希望者リスト及び個別計画

2 町は、要援護者リスト、援護希望者リスト及び個別計画の内容は、年1回4月1日を基準日として更新し、避難支援者等に提供する(要援護者リストを除く。)ものとする。ただし、その情報に重要な変更があった場合は、都度更新し、避難支援者等に提供するものとする。

(情報の保護・守秘)

第10条 避難支援者等は、美郷町個人情報保護条例の趣旨を鑑み、活動又は業務を行うとともに、提供を受けた情報について、次の事項を遵守しなければならない。

(1) 提供を受けた個人情報及び避難支援活動で知り得た個人情報を漏らしてはならないこと。避難支援者等でなくなった後も、同様とする。

(2) 情報の漏えい・拡散が無いよう適切に管理すること(関係機関においては、内部での取り扱い基準を定め、自治会においては、原則として代表者が管理すること。)

(3) 災害時等の避難支援活動以外の目的に使用しないこと。

(4) 避難支援者等でなくなったときは、提供を受けたリスト等を直ちに返却すること。

2 避難支援者等は、提供を受けたリスト等を紛失したとき、又は前項の規定に反することがあったときは、速やかに町長に報告しなければならない。

(その他)

第11条 この告示に定めるもののほか、各種書類、リスト、個別計画等の様式等の制度の運用に必要な事項は、別に定める。

この告示は、平成25年9月1日から施行する。

美郷町災害時要援護者避難支援制度実施要綱

平成25年8月21日 告示第56号

(平成25年9月1日施行)