町長の嘉戸です。日頃の町行政へのご理解とご協力に感謝申し上げます。

3月14日をもって3月定例議会が終了しました。今議会では、令和4年度の町政の基本方針となる施政方針の表明や、この方針を踏まえた年度予算の審議、一般質問などが行われました。

令和4年度は、引き続き「新型コロナへの対応」を最優先事項として先手先手で取り組みます。一方で、これまで進めてきた事業や構想が芽を出し、つぼみとなり、実を結び始める「前に進める年」として、町行政を進めていきたいと思います。

新型コロナ対応に関しては、島根県のまん延防止等重点措置は2月20日に終了しましたが、依然新規感染者数は多く、十分な注意が必要です。
現在、3回目のワクチン接種を進めておりここまで順調に進んでいます。また、引き続き、感染不安をお持ちの無症状の方を対象として抗原検査キットの無料配布を行います。
また、「美郷町新型コロナウイルス差別・偏見防止条例」の期限を1年間延長し、引き続き、町民を人権侵害から守るために取り組んでいきます。

次に「前へ進める年」の取り組みについてです。
令和2年国勢調査で、美郷町の人口は5年前と比べて545人減少し、減少率11.1%は県内19市町村の中で最大となりました。
町の衰退に拍車がかかっている現状があらためて浮かび上がり、町の行く末に強い危機感を抱いています。
町の活性化を実現するには、地域や町民一人ひとりが活き活きと協力して活動することが何よりも大切です。一方で内輪の頑張りだけでは限界があります。積極的に町外から人や企業・団体などを呼び込み、その力を利用して町の活性化、課題解決に結び付けることが必要不可欠です。町の明るい未来のためにも、町外の力を呼び込む施策にもより一層力を入れてまいります。

以上のことを踏まえて、特に3つの重点分野の取り組みを推進していきます。
1つ目は、「安全・安心、健康で不便の少ない町民の暮らしの実現」です。
新型コロナ対策に加え、災害に強い町づくりを進めていきます。港地区防災集団移転事業を本格化させるとともに、排水用ポンプを3機増やすなど内水対策を進めていきます。
次に「長寿県長寿町」の取り組みについてお話します。島根県は、100歳以上人口割合が9年連続全国1位の長寿県であり、その中で美郷町は、県内19市町村中毎年1位、2位をキープする全国有数の長寿の町であり、大変誇らしく思います。そこで、「長寿県長寿町」という言葉を特許庁に出願し、この度商標登録が完了しました。今後、「長寿県長寿町」を町民の健康長寿に向けた取り組みのスローガンとして使っていきたいと思います。新年度の取組みとしては、課題となっている男性の健康診断受診率を上げ、生活習慣を自分自身で見直すことが出来るアプリの活用を促進していきます。また認知症予防アプリの開発、活用を予定しています。