旧粕淵村役場を改修して開設したサテライトオフィス「みさとと。ネスト」は、テレワークやワーケーションといったコロナ禍で生まれた新しい働き方に対応した施設です。都会の企業の地方進出を受け入れる取り組みとして注目され、今後事業者誘致に力を入れていきます。

2030年国民スポーツ大会のカヌー競技の美郷町開催決定を受けて、来年度はカヌー競技場整備の調査・設計に着手し、カヌーのまちづくりに向けた取り組みを進めていきます。

バリについては、マス村との交流、「ガムラン楽団」の結成、ふるさと納税でのバリグッズ取り扱い開始、美郷町ビジネスプランコンテストでのバリ島情報発信企業の受賞、など様々な取り組みで大きな注目を集め、「バリの町」としての認知度が高まっています。今後、関係人口、交流人口、観光人口の拡大に向け、取り組みを強化していきたいと思います。
新型コロナの影響による入国制限で、現在技能実習生の来町が進まない状況となっています。現在、制限解除に備えて準備を進めており、来町された際には、事業者の人手不足の解消に加えて、町民の皆さんにも参加いただいてバリ文化の振興・普及にもつなげていきたいと思います。

さて、町内の商工業に目を向けますと、特に飲食や小売など商業の疲弊は顕著であり、農業などの関連産業も含めた商業振興に向けて、抜本的なてこ入れを図っていく必要があります。
一方で、先ほど申し上げましたように、今後は美郷バレー関係者の来町や企業進出、麻布大学の学生さん達の滞在、そしてバリや美肌県美肌町などの取り組み進展による観光客など、町外から訪れる人の増加が期待できる状況にあります。
美郷町の商業活性化・賑わい創出のため、町の中心地である粕渕中心市街地の再開発の検討に入りたいと考えています。町民の利便性の向上はもちろん、町に賑わいを創り出し、町の魅力を向上させていくべく、今後、町民の皆さんの声を取り入れながら、関係各所と検討を本格化させていきます。

現状は非常に厳しい状況にありますが、これまで進めてきた取り組みの芽が出始めており、将来の希望の光が見えてきています。
私の町長就任以来のビジョンである「活気あふれる明るい町」と「町外と活発な交流のある町」の実現に向かって、今年を「前へ進める年」と位置付けて、全力で取り組んでいきたいと思います。

結びに、本年が町民の皆様にとって健康で幸多き一年となりますよう、ご祈念申し上げまして、新年のご挨拶とさせていただきます。