さて、昨年11月に、5年に一度行われる国勢調査の結果が発表されました。美郷町は5年前と比べ人口が545人減少し、減少率11.1%は県内19市町村の中で最大となりました。
町の衰退に拍車がかかっている現状があらためて浮かび上がり、私は、町長として、町の行く末に強い危機感を抱いています。
町の活性化を実現するには、地域や住民一人ひとりが活き活きと協力して活動することが何よりも大切ですが、一方で内輪の頑張りだけでは限界があります。積極的に町外から人や企業・団体などを呼び込み、その力を利用して町の活性化に結び付けることが必要不可欠です。
今まで大丈夫だったからこれからも大丈夫ということはありません。町が消滅していってしまわないために、町の明るい未来のためにも、町外の力を呼び込む施策にもより一層力を入れてまいります。

昨年4月に開設された麻布大学フィールドワークセンターでは、12月に生命・環境科学部環境学科のフィールドワーク実習が実施され、約20人の学生さん方が初めて来町されました。新型コロナが落ち着いていけば、今年は学生さんや先生の来町の機会が増える見込みです。

2023年度にはフィールドワークセンターを組み込んだカリキュラムの編成替えが予定されており、以降は、たくさんの学生さんが入れ替わりながら美郷町に滞在されるようになります。自然や生き物が好きな都会の若者との交流を町の活気につなげていけるよう取り組んでいきたいと思います。

美郷バレーでは、昨年11月の神奈川県大磯町との連携協定締結により、これまで計12の産官学民の企業・団体と協定を結びました。
獣害対策はもちろん、幅広い分野で専門知識や先進技術を活かした実証実験や商品開発などが始まっています。町の課題解決に役立つ取り組みを進めることで、町の活性化につなげていきたいと思います。